きれいに樹を剪定するには、良い樹とはどのようなものか知ることが必要です。
いい庭木の樹形とは
いい庭木の樹形とは、第一に、根本から天端まで1本重心のとれた幹で出来ているものをいいます。
したがって、右の樹のように途中から幹が股に別れて2本の幹で天端が出来ているような庭木は格好いい樹とは言えません。
第二に、その幹から自然に違和感なく四方に枝が伸びている木が、いい樹と言えます。枝の自然な伸び方は樹種によって異なってきます。出来れば、自然樹形に近い樹形のほうがいい庭木と言えると私は考えます。
いい樹は。その幹からバランスよく自然に四方に枝が伸びています。
自然にに伸びた枝とは、バランスよく重心が取れた枝のことを言います。
ツバキを剪定してみる
施工前
一本の骨格となる幹が伸び、そこから自然に外に向かって枝が伸びて樹形を作っていきます。
したがって、幹に戻った枝や横に伸びた枝から上に向かって立った枝、肘のように不自然に曲がった枝といった不自然な枝はいりません。
立った枝を抜いてみた
先ず、一本の幹になるように枝から上部より伸びた立枝を抜いてみた。
これだけで結構透けて見え、すっきりします。
施工後
枝は幹より横に伸び、自然に太陽に向かって弧を描いて上に伸びていきます。自然に横にのびその枝の上に伸び始める直前の下から伸びている小さな枝を残して切って詰めていきます。後は、枝が重なりを調整し、均等の濃さになるように小さな枝を残しながら整えて完成です。
樹を横に大きくしていきたい時は、弧を描いて上に伸び始める直前の枝で止めていきます。
枝の切り方
正面から見て、自分の方に向けっている枝を残し右の写真のように斜めに切ってあげましょう。
こうする事で、切口が次第にふさがっていきます。少しでも切残すと野化した部分が邪魔になり切口がふさがりにくくなります。